伊豆半島一周 400kmの旅。その2


西伊豆のアップダウンにおなか一杯になろうという頃、時間は午前11時。逆にお腹は減ってきました。
私、ここまで1時間置きにサンドイッチやら弁当やらを食べながらの非常に燃費の悪い走行を続けてきていましたが、事前情報によれば、西伊豆は補給できる場所が限られているらしいです。
で、コンビニはないものの、(なぜか)ネパールカレー屋さんがあったのでそこで少し早いお昼にすることにしました。



私、あまり食べ物には執着がないほうらしく、自転車でどっか行った時には一かバチかの賭け(?)に出て一見さんとしてお店に入るより、気軽なコンビニの方が好きなのですが、ここはあたりだったと思います。



カレーがうまかったので、補給食にテイクアウト可のベーグルも仕入れました。
これで西伊豆の補給はばっちり。


いまいち場所を把握していなかったので、地図を見せて頂いたところ、ここは悪名高きマーガレットライン!
メルヘンな響きとは裏腹に、サイクリストの足を容赦なく削り取る激しいアップダウンで(ごく一部で)有名な道です。同時に、ここは西伊豆のほんの始まりで、アップダウンはまだまだまだまだま・・・続くという現実を見せつけられました。
ふー、やれやれ。とにかく漕ぎ続けなければ。



しばらく行くと遂に雨が上がりました。
ヤッホーーーー!


気温もぐんぐん上昇してきます。濡れたタイツとウィンドブレーカーを脱ぎ、レーパン、ジャージ姿になりました。ちょっと早い夏だ!


それにしても西伊豆、アップダウンが激しいです。東伊豆も結構アップダウンが多かったのですが、さらにスケールが増している感じです。せっかくひーこら言いながら登っても、また急な下り坂であっという間に海岸の高さ。そして目の前にはまた山へと消える上り坂。これは精神的にきついものがありました。


なんどか山を超え、何度めかの下りに差し掛かろうという時、前輪の感触が頼りないことに気が付きました。どうやらスローパンクしていた模様。下りに入る前に気がついてよかった!タイヤを外すと、中から結構な水が。あー、ということは後輪も・・・


とはいえ後輪まで外そうという気にはならず、前輪のチューブをとっとと交換し、沼津に向かって走り出しました。晴れていると精神的に楽なためか、それほど補給にストップすることもなく午後5時、そろそろ日が落ちるという時間に沼津に辿りつきました。


いよいよこれから箱根越え。文字通り最後の山場です。

ずーっと登りが続き、箱根超えの途中で日は落ちてしまったのですが、私的には延々とアップダウンが続く西伊豆より、箱根の方が楽に感じました。少なくともこちらは、一度登りきれば後は下るだけでしょう(この時は知りませんでしたが、実は2回登りがありました)。やはりアップダウン無間地獄は精神的によろしくないようです。

ぐんぐん低くなる気温の中、芦ノ湖を超え、国道一号最高地点を超え、恐怖の高速ダウンヒルを超え、ようやく小田原に戻ってきました。
この時点で時間は午後8時。出発地点であるサザンビーチまであと一息です。


ダウンヒル中に寒さですっかり固まってしまった筋肉を騙しだまし動かし、ペダルを回します。平地なのに、25km/hがやっとという感じです。ようやくスタート地点に戻ってきたのは午後9時45分頃。スタートしてから20時間が経過していました。

良く頑張った自分。

ここまで走っただけでは、本来400kmには10km程足りないはずなのですが、2度程道に迷ったおかげ(?)か、最寄の駅で降り自宅まで走ればちょうど400kmになりそうです。なにを隠そう400kmを走りきったのはこれが初めてです。結構感動しました。


コンビニで最後にアイスを補給して、輪行の人になりました。本当はビールも飲みたかったのですが、仕事していたときから46時間起きっ放しだったので、アルコールは自粛しました。こんな遠い地で意識を失うわけにはいきません。


んで、2時間程の輪行を経て帰りつき、自宅のバイクスタンドにドロドロになった自転車をおいたところ、今度は後輪からむにょーんという感触が。
またスローパンクか!とはいえ道中、特に箱根の高速ダウンヒル中に空気が抜けなかったのは不幸中の幸いでした。


結局、前輪後輪とも水を抜くことができましたとさ。めでたしめでたし。(・・か?)



3月の累計:1,823km