クリートをはめる瞬間が好き
駐輪スペースからロードをひっぱり出してよいしょと跨いでまず右足をペダルに乗っけて、「パチン」
ブレーキレバーを握り正しく動作する事をチェック、ついでに前輪、後輪もつまみ今日もパンクしていない事に感謝の祈りを捧げる。
前よし、後ろよし、左右よし、で右足にぐっと力を込め、ひと踏み分の力ですーっと漕ぎ出す。その速度が残っているうちに速やかにでも慌てず左足で軽くペダルを探って・・・
パチン!
その瞬間、有機物な自分と無機物な自転車が一体化して新しい言ってみれば半人半馬のケンタウロスの現代版みたいな生き物になるかのような。
足のつま先の皮膚の下で止まっていた神経が突如自転車じゅうに広がり、タイヤという足から直接路面を感じ取れるかのような。
ボルトを越える速度で100mを駆け抜ける事ができる、人間という生物を突き抜けた能力を身につけた喜びが体中をつつむかのような。
何十回かに一回だけ、そんな不思議な幸福感が私の体を巡ります。
で、思わずダンシングしながらぐんぐん加速して重ったるそうな鉄の塊、車の車列に負けないようにペダルを踏んじゃいます。
だから何度ロードに乗っても、この瞬間が好きです。
自転車部門で18位
自転車通勤部門で5位、ロードバイク部門で16位
遠出したいっす。
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