パワトレ始めます

「本当に−−−いいんですね？」

低く、落ち着いた声である。ある種の優しささえ、そこには含まれているようだ。ただそこには自転車乗りだけに響き、そして威圧させる、そんな経験と実績に裏打ちされた重みが感じられる。

「−−−はい。」

どう言われようと腹は決まっていた。それだけの覚悟はして、この場に臨んだつもりだ。
フランドルばりに吹き荒れる向かい風に逆らいながら、私は喉から声を絞り出した。正面から照射される重圧に、両足はあと一歩で押しつぶされそうだ。既に喉はカラカラに渇いている。

ここは、ON THE ROAD 守谷店。モダンな外観と初心者にも優しい丁寧な接客で評判のTREKコンセプトストアだ。だがしかし、時折季節外れの、いやむしろ季節などまったく超越した暴風が店内を吹き荒れることでも有名だ。

「わかりました。」

K山店長は、菩薩にも似たアルカイックな微笑みを浮かべたまま、カウンターの奥からすぅとホイールを差し出した。重さを感じさせないその動きは、まるで無からそれを生み出したと言われても信じてしまいそうだった。

か、軽い・・・、そして重い・・・。とった手に感じる物理的な軽さ、そして裏腹に感じるどこからくるとも知れぬ重さに押しつぶされそうになりながらも、それ、つまり「アイオロス 5.0 パワータップ SL 2.4+ホイール」を受け取ったのだった。

(フィクション400％なので、良い子は信じちゃ駄目だぞ！）

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というわけで、ついにパワータップを手に入れてしまいました！

見てください。この今は無きRolf組みのスポークアレンジ。そしてぶっといハブ。
持っていれば速くなるわけでは断じてないですが、速い人はだいたい使っているパワー計。
いつかはセル○オ・・・と車乗り(って言い方あるんですか？)が憧れるように、いつかはパワー計と自転車乗りの一人として憧れていたのでした。

そのパワー計が、ついに、ついにこの手に！！

いきなり1時間全力失踪、いや疾走のFTP値測定とか、かなりハードル高いですが、なんとか頑張ってみたいと思います。

うおっしゃーーーー！

自転車部門で11位

自転車通勤部門で6位、ロードバイク部門で11位

もう本年度の自転車予算はゼロです。
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